日本で株式投資をしていますと、外国の情報といえば、ほとんどアメリカと中国の話題ばかりが目立ちます。
しかし、トレードを行う上で注目すべき場所は他にもあります。
それは、EUです。
ヨーロッパに位置する国の一つ一つはそれほどの経済大国ではありませんが、ヨーロッパではユーロという大きな経済圏を作っています。通貨においても、ドルの次に流通量が多い通貨はユーロなのです。つまり、ヨーロッパの経済状況が世界に与えるインパクトはアメリカの次であると言っても過言ではありません。
株価指数でいいますと、ユーロ圏を代表する指数には、ユーロストック50指数とドイツのDAX指数があります。
今回の記事では、この2つのユーロ圏の株価指数の推移を見ながら世界経済の行方を考えてみたいと思います。
世界経済はどうなる!?ユーロ指数とDAX指数徹底分析
冒頭に書いたように、ユーロ圏にはユーロストック50指数とDAX指数があります。
イギリスも重要ですが、EUから脱退しましたので独立した経済圏として今回はユーロ圏に含みません。
他にもスイスやフランスなどもありますが、大きな2つの指数ということで、チェックすべきはユーロストック50指数とDAX指数だけで良いと考えています。
まずは、ユーロストック50指数から分析していきましょう。
ユーロストック50指数分析
ユーロストック50指数は、EU加盟国の優良銘柄の中から50銘柄を選び出し、流動的に売買されている浮動株に基づいて時価総額加重平均指数を表しています。
ダウ平均株価がアメリカの経済状況を反映しているものであるなら、ユーロストック50はEU全体の経済状況を反映しているとも言えます。
それでは、早速、そんなユーロストック50指数のチャートを見ていきましょう。
下のチャートはCFDのユーロ50の月足チャートになります。

ユーロ50月足チャート
前回の記事では、アメリカの株価指数を紹介しました。
アメリカの場合、ダウが現在コロナ前の2020年2月の価格で攻防戦をしていますが、ユーロの場合は完全にコロナ前より下げているのがわかります。さらに下落は続いているようで、これまで若干上向いていた長期線までもが下向きになりつつあります。
長期目線での下落トレンド突入が濃厚ですから、かなりやばい状況だということが見てとれます。
次に、ドイツの株価指数であるDAX指数を見てみましょう。
DAX指数分析
ドイツは、ユーロ圏の国の中で一番の経済大国です。ユーロの経済はドイツ次第という側面もあります。その為、EUの中央銀行であるECBもドイツに置かれているくらいです。
それでは、そんなユーロ経済を担うドイツのDAX指数を見てみましょう。
下のチャートは、CFDのドイツ40です。

ドイツ40月足チャート
当然と言えば当然ですが、ほぼユーロ50と同じチャートになっています。
長期線を下に抜けていますし、このままもしかしたらコロナショックの下値まで下げるんじゃないかという気もします。
かなりやばい状況であることが見てとれます。
まとめ
今回は、ユーロ圏の株価指数を紹介しました。
ユーロ経済がかなり危ない状況であることがわかりました。
前回紹介した中国ほどではありませんが、そろそろ長期目線でも下落トレンドに突入しそうなチャート形状になっています。
中国やEUの株式市場の状況を先行指標とするなら、アメリカや日本も同じ道をたどるかもしれません。つまり、中国やEUと同じようにコロナ前の価格より下げて、コロナショックの下値まで下げていく可能性もあります。
世界は景気後退に入っているのかもしれませんから、しばし、注視が必要です。
コメント